むずむず脚症候群(RLS)

・診断基準:(4項目満たす場合、確定診断、3項目では疑い例となる) 今日の臨床リポート
1.脚を動かしたくてたまらない衝動と不快感
2.安静時に悪化
3.脚の運動により不快感が軽減ないし消失
4.夕方から夜に悪化
・3つの補助的診断基準:
1.家族歴
2.ドパミン作動薬による治療効果がある。
3.睡眠時周期性四肢運動(periodic limb movements in sleep、PLMs)※がある。
・二次性RLS:
 二次性には薬物(抗うつ薬、抗精神病薬、プリンペラン、抗ヒスタミン薬など)の内服、鉄欠乏性貧血、妊娠、多発性神経炎を生じ得る疾患(糖尿病、腎不全、アルコールなど)、パーキンソン病、脊髄障害、関節リウマチなどがある。深部腱反射、血清フェリチン(蛋白質と鉄の結合した水溶液の貯蔵鉄蛋白)を確認する。
 むずむず脚症候群(RLS)の原因は、間脳後部にある視床下部と背髄後角に神経線維を投射しているドーパミン神経系のA11神経細胞の機能低下によるドーパミンの分泌量の低下と考えらえている。http://europepmc.org/abstract/med/16820753

  鉄はドーパミン合成の律速酵素であるチロシンヒドロキシラーゼの補因子であるので、貯蔵鉄の減少で二次性におきる。

延髄から中脳にかけての神経細胞集団は分泌する神経伝達物質により、
A群は、A1~A7で『ノルアドレナリン』を分泌、A8~A16では『ドーパミン』を分泌、
C群は、C1~C3で『アドレナリン』を分泌、
B群は、 B1~B9で『セロトニン』を分泌し、『セロトニン』がA群やC群のホルモンの分泌を抑制している。

『A6神経核』は青斑核と呼ばれ、『怒りの中枢』である一方、『A10神経核』は人間だけが持っている快感や幸福感と関係しており、『恋は盲目 なり』に関与する。
『A8神経核』および『A9神経核』の障害が、パーキンソン病に関連している黒質線状体を形成する神経細胞である。
『A11神経核』は、神経突起を視床下部や背髄にまで伸ばしており、脊髄視床路とよばれ、『ドーパミン』を神経伝達物質として末梢と中枢の情報処理に関与 してい る細胞集団であると考えられている。
従って、『A11細胞』野神経突起での『ドーパミン』が障害されると、下肢の不快感をコントロールできず、むずむず感が感知されることが推測されている。
Comments